東へ、(2)


気持ちが晴れていく。
何というか洗濯されて行くような、、

その感覚を、国道を進みながらひさしぶりに感じていました。
胸の中の不純物が、背中の向こうへと吹き抜けていくような、
胸から入る風の気持ち良さを感じていました。

淡々と274を進みながら、、
「あぁ~、やっぱりいいなぁ~」
ヘルメットの中でひとり言。

ふと、
「あとひと月か、、」
そんなことが頭に浮かんで、
今シーズン走っていた道の日々を思い出しながら走っていました。

シ-ズンも終盤に近付くと、
不思議と、「今」を走っていないことがあったりします。

あと僅か、そう思ったとき、
こうして走っていられること、
そして道を愛おしいと感じてました。

例え思ったとしても、
気恥ずかしくて普通なら書かないことです。
自分だけが知っていれば良いだけなのですが、
この日この気持ちを残していたいとも思ったりです。

ブログは誰に向かって書いてるの?
いつかは自分も走れなくなります。
MCとのこの日々を残していたい。
いつか振り返った時の自分の為に書いています。


国道274。
最初に立ち止まったのは樹海ロ-ド、山の中でした。

右手の小高い丘に歩いて登り、道の風景を見下ろしたり、
空の広さを感じたりが好きなのですが、
今日は、いま足で立っている目線で、
道の風景を等身大で眺めていたい、そんな気持ちになりました。

F-1のシャッタ-を押してみました。
遠くから今の風景を。





伸びをして、背筋を伸ばし歩いていると、
ホッとしたのを感じました。

視野が広がるその新鮮さに、
そして、ささやかなひとときを感じました。

クラウチングスタイルのまま、
走っていたせいもあるかもです。
だからなのか立ち止まることで聴こえる静寂に、
特別な時間を感じたりができるのかもです。





青い道路標識が好きです。
何となくですが。

なぜだか、その理由はずっと、
自分でも分かりませんでした。

この日、立ち止まって初めて、
すこし分かったような?気がしました。

クルマを此処に置いて、この風景を撮ろうなんて、
思ったこともありません。

なぜならこの風景は、、






まだナビなんて無かったころ、
この青い標識看板に、遠い日の旅の様子を思い出しました。
この標識にはいつも距離感や自分の行先があった気がします。
MCとのあのときが。










踏切も好きな風景です。
立ち止まって迷惑にならない場所なら、
撮りたいといつも思っています。




一歩だけ渡る。
道の風景が変わる気がしてます。
空気感も、道の風景も、感じ方も。
今までと、そしてこれからの期待だったり。
踏切の風景はずっと好きでした。


かなやま湖畔の道を進みます。
立ち止まるところはいつも同じです。
目指すベンチまでもう近くまで来ました。

だから、立ち止まりたくなります。
あともう少し。
慌てない、慌てない。

自宅でエンジンを掛けてから、今日の道のりを、
道の上を歩きながら振り返っていました。
今年も走って来れた、、










時間はちょうどお昼ころ。
ベンチに座りゆっくり。
おにぎりを噛み締めました。
妻は手が小さいので、握るおにぎりも小さいです。
ふたつ持たせてくれました。

食べ終えてからも暫く、ベンチに身を任せていました。
それからカメラを取り出し、、

風がやわらかく、手前の芝生をゆるやかに揺らします。
その様子を眺めながら、天井の無いひろさ、
空の広さに居ることの解放感に浸っていました。

ベンチに身を任せながらなんとなく一枚。
カッ、シュン・・
心地良い機械式のシャッタ-音だけが響きました。




頭上には空があり、ゆっくり流れる雲がありました。
遠くにひとの気配があり、穏やかな静寂がありました。
秋に差し掛かったとはいえ、やわらかい風がありました。

このベンチに座っていると、
不思議といつも同じような感覚になります。

目の前の山を見ているのに、実は山が自分を見ているような。
いつしか鏡でただ向かい合ってるだけような、
自分の存在が一瞬無くなるような。




ふと我に返ったとき、
やわらかな風がありました。
でも気持ちは穏やかでした。




しばらく、さっきのことを振り返っていました。



立ち上がってこの風景をもう一枚だけ。
そう思ってF-1のシャッタ-を切りました。
14時をすこし過ぎたころでした。


今度かなやま湖にまた来るのは、きっと来年の10月ころ。
そのときは、
空気がより透明で、樹々が色付いたころかもです。

ちいさなパーキングでもう一度振り返ってみました。







また来年。

この道を。





仕事はピークに向けて、だんだんと加速してます。
そして、何歳まで働くか、働けるのか。それに向けてどうするのか。

自分のゴールと、誰が引継げるのか、考え始めています。
まだまだ先のことではありますが、そんな年齢になってきました。

現像を終えてから毎日数行づつでしたが、
思い出しながらこの日を書いてる時間は、ひとときの穏やかさがありました。
独りの時間は、なによりも大切なものかもです。



コメント

  1. 占冠から富良野方向へ走ると金山湖方面への分岐が来ます。JR線の踏切を渡る。
    この感じが金山湖への入口。いつも思うけど雰囲気イイよね~。
    この線路、幾寅を経由して狩勝を越える根室線だったのですよね。分岐を右折して
    更にその先にまた、鉄路と交差する所が在るようです。その先は十勝の新得駅が
    次の駅。石狩と十勝の分岐点なんですよね。トマムで鉄橋の下をくぐりましたが
    金山湖の東岸の山の中を走って来るのですよ。

    最近トマムルートを経由して十勝に行く事が多くなりました。狩勝峠の2合目に在る
    サホロリゾートの下を通って屈足に出てトムラウシ方向を走り瓜幕に出るとドーンと
    十勝平野が広がります。何十キロも直線が続く道の先は士幌町に出ます。
    ココの道は非常にクルマが少なく、もし十勝に行くならばお勧めですよ。

    金山湖に行く国道と同じルートを辿り、ひとつ前の信号を右折しトマムへ。
    新得では新蕎麦の季節、清冽な十勝の水で作った蕎麦の香りもイイもんですよ。

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    1. いちさん、こんにちは。
      金山湖の入り口。自分もいちさんと同じく、
      この踏切と此処からつづく道の、雰囲気が好きなんです。
      この線路は狩勝を越えてつづくのですね。
      何度も繰り返し観た大好きな「鉄道員(ぽっぽや)」から、
      ずっと、幾寅駅が終点だと思い込んでいました(汗)
      道東へのルート、いちさんのコメント読ませていただきながら、
      ワクワクして、今とてもイメージが膨らんでます!
      これは、脚を伸ばさないと勿体ないですね。
      道も、香り豊かな新蕎麦も!
      泊りで行きたいけれど、今はまだ無理なのですが、
      いちさんのように、道東を全身で味わってみたい。
      季節ごとのその風景に思いを馳せてます。
      そんな気持ちでいます。

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